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驚異の全盲日本人女性

≪世界の辺境で頑張る日本人≫というTV番組を見て感動しました。実に多くの日本人が人知れずコツコツと異国の地で頑張っておられるのです!いや〜、ホント、驚きました。

 その中でも特に「全盲の28歳日本人女性、堀内佳美(よしみ)さん」に感服しました。 1983年高知県生まれ、農家の次女として生まれましたが、生後すぐ白内障と緑内障で右目を失明(左目は高度弱視)。 盲学校の高校2年生の時に全盲…。しかし、なんと高校3年生でアメリカへ交換留学(この時にタイ人と知り合いになりタイの国に興味を持つ)。 国際基督教大学を卒業後、大手企業に就職するも直ぐに退社して、現在の道へ…。タイの名門大学にも留学しましたが、一番影響を受けたのがサブリエ・テンバーケンさんという人だったそうです。 彼女もまた同じく全盲のドイツ人女性なのですが、チベットで点字を発明し、初めてのチベット盲学校を設立した人なのです。そのサブリエさんの研究所で障害や貧困に負けずに社会を変えるためのノウハウを学んだあと、 2009年単身タイへ移住しました。

 タイのバンコクは相当の発展をとげていますが、少し離れた町では本屋も図書館もほとんど無い所が多いとか。 しかも山岳辺境の地方では貧しくて学校にも行けず字も読めない子供たちが大勢います。 そんな子供たちに絵本を読み聞かせる為に、本を詰め込んだリュックを背負い色々な場所や施設を回っているのです(移動ミニ図書館)。 昔、自分自身が家族や親戚の人々に読み聞かせをしてもらって読書好きになったからだそうです。 それにしても、なんというパワフルな行動力なんでしょう!

 2010年に開始したARC活動とは、Always Reading Caravan(ARC:どこでも本読み隊)の意味で、僅かな現地ボランティアと寄付金で運営されています。 自分自身の生活(独身アパート一人暮らし)はどうしているの?と心配になるのですが、料理、アイロンなど不思議なくらいに一人でこなし、とにかく明るい! 英語とタイ語が堪能なので、点字電子辞書、音声の出るパソコン、パソコン電話などで不自由は無いと言い切ります。 五体満足な我々から見れば本当に驚異的な事であります。

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