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医者の上手なかかり方

 度重なる医療事故(ミス)、国公立病院の赤字や統廃合、民間病院の脱税や倒産、老人保健施設の不正請求や横領事件、医療過剰とレベルの低下、 医療費自己負担の増加、介護保険にまつわる各種トラブル…。医者(医療機関)を上手に選ばなければ、本当に恐ろしい時代になってきました。

・医療の基本知識を持とう!
 世は正に情報化時代。新聞、雑誌、テレビ、市の広報、インターネットなど情報源はたくさんあります。『知らなかった』では損をする、命にかかわることもあるかもしれません。最低限の医療常識を持っておくことが最大の自己防衛なのです。

・初診時の受診心得
 まず、健康保険証(老人の方は、さらに老人保健症と健康手帳も)を忘れずに持参してください。既往歴(過去にかかった病気)、家族歴(血縁親族の病気)、現病歴(どのような症状が、いつごろから、どのように発症したか)について答えられるように準備しておいて下さい。

・大病院と小医院
 大きな病院(約300床以上)では設備もスタッフも揃っていますが、何分にも患者さんが多いため『3時間待ちの3分診療』に成らざるを得ないのです。小さな医院(19床以下で診療所やクリニックともいう)ではすぐに診察してもらえるけれど、藪医者じゃないか?、悪徳医者じゃないか?などと心配になってくるものです。知人や近所の人の評判(口コミ)も参考になるでしょう。

・2ndオピニオンとDrショッピング
 今診てもらっている先生に納得がいかないとき、他の専門医に意見を聞くというのが『セカンドオピニオン』です。これは大切なことです。ただむやみに違う病医院を点々とするのが『ドクターショッピング』!他医を受診するときは紹介状を持っていくのが理想です。それが出来ないときは、これまでの経過、検査結果、治療内容などを出来るだけ自分でメモをして次の先生に診てもらわないと無駄が多く結局損をしてしまいます。

・かかりつけ医を持とう!
 家庭医、ホームドクターとも呼ばれます。つまり、(1)いつでも気軽に診てくれる、(2)近所の病医院であること、(3)十分な説明をしてくれる、(4)人柄が信頼できる、(5)適切に大きな病院を紹介してくれる、の条件を満たす医師を見つけておくことが大切です。

・入院の心得
 病院には、急性の病人が比較的短期入院するところ、慢性の病人が長期入院するところ、交通事故を主に扱っているところ、検診ドックが専門のところなど様々です。病院内のルールを守り、お互い協力しあって過ごすようにしなければなりません。『完全看護』という言葉は誤解を招くことが多く、付き添いをどうするか?が一番大きな問題であると考えます。

・夜間、休日の急病の時
 病気や事故はいつ起こるか分かりません。特に夜間や休日の時は本当にあわててしまいます。勿論、患者さんの状態やその地域の救急体制の状況によって対応の仕方が違うと思います。普段からいざという時を想定して心の準備をしておいて下さい。【たかはし通信「救急病院(夜間や休日の急病)」はこちら

・治療より予防を!
 「病気になったらどうしよう」と考えるより、「どうしたら病気を予防できるか」を考え、予防のための注意をすることの方が大切です。市の子供の検診(1歳半、3歳)、学校の検診、企業の定期検診、市の基本健診や婦人検診、個人的に受ける人間ドックなど日本人は検診の機会に恵まれていますので是非利用して下さい。

・医者にかかる10ヶ条
 最後に厚生省(98年)が勧める心得10ヶ条を御紹介しましょう。(1)伝えたいことはメモして準備、(2)対話の始まりはあいさつから、(3)より良い関係づくりはあなたにも責任が、(4)自覚症状と病歴はあなたの伝える大切な情報、(5)これからの見通しを聞きましょう、(6)その後の変化も伝える努力を、(7)大事なことはメモをとって確認、(8)納得できないときは何度でも質問を、(9)治療効果を上げるために、お互いに理解が必要、(10)よく相談して治療方法を決めましょう、以上。

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