・世界の平均寿命
WHOの発表による世界の平均寿命ランキングでは、日本を筆頭にスイス、オーストラリア、スウェーデンなど6ヶ国80歳を超えました。
一方、最下位は内戦、病気、飢餓が続くアフリカ西部のシエラレオネで34歳!7ヶ国で40歳を下回り、ワースト10はすべてアフリカ諸国でした。
・日本も昔は短かった!
織田信長の「人生わずか50年」という言葉は有名ですが、その当時の平均寿命は、実は16歳だったとか?
江戸時代が約30歳、明治時代が40歳、そして、ようやく50歳を超えたのは、昭和になってからだそうです。
・心臓の生涯拍動数
動物の心拍数は約10〜15億回と決まっているという説があります。
つまり、心拍数の多い小動物ほど短命で、心拍数の少ない大型動物ほど長寿だというのです。
人間の心拍数は毎分60〜90ですよね。
ちなみに、寿命が人間より長いクジラは3回だけ、象が20回(寿命70年)。
ネズミは700回(寿命4年)、カナリアは1000回(寿命2〜3年)です。
・相対理論的寿命
アインシュタインによると、光速度に近い超スピードで飛ぶと、時間の進み方が遅くなるそうです。
例えば、超高速ロケットで隣の銀河まで往復すると、地球では100年たったのに、ロケット乗客にとっては10年…ということが起こり得るわけで、
この現象は浦島効果と呼ばれています。
・哲学的寿命
ローマ皇帝ネロの教師役だったセネカという人は「いかに長く生きるかではなく、いかに良く生きるか、それが問題だ」という名言を残しました。
紫式部も本名もわからないまま源氏物語を著わして名を残し、世界5賢人の一人となって今も生きている!といってもいいでしょう。
・無限に生きる生物
動物の有限寿命に対して、一部の植物は天変地異でもない限り死ぬことはありません。
屋久島の杉は2000年以上、北米のセコイア(スギ科)は5000年も生きるのです。
また、分裂によって繁殖する単細胞微生物やウイルスにも原則として死はありません。
・健康寿命
WHOでは99年から障害期間調整後の平均寿命(健康寿命)も指標とするようになりました。
事故や重病などで寝たきりになったり、認知症などで日常生活に著しい支障をきたしたりした期間を「障害期間」として差し引くのです。
つまり、自立して健康に生活できる期間を健康寿命と呼ぶのです。
・長寿大国ニッポン?
いまや、日本の平均寿命は82歳(女性85歳、男性78歳)であり、健康寿命も75歳で世界トップとなりました。
平和で誰もが平等に最高レベルの医療が受けられる社会保障体制の御蔭でしょう。
しかし、本当に今の日本人は幸福ですか?
道徳心や忍耐力の低下、自己中心的で我まま勝手な人々の増加など、解決すべき課題が多いことを忘れてはならないでしょう。
健康は勿論、高齢者が生き甲斐に満ちて、仲良く幸福な気持ちで長生きできる!
そんな幸福寿命が世界一になってほしいものですね。
参考図書:「寿命」Medical ASAHI 2004