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恐竜と宇宙

 面白くないことがあり、気分が落ち込んだとき、あなたはどうされますか?人それぞれの対処法があるでしょうが、一つのキーワードは『恐竜』と『宇宙』です。

・恐竜
 まずは恐竜…。御存じの恐竜は、映画ジュラシックパークで再認識されました。 恐竜がいた時代は、約2億5000万年前から6500万年前の中生代といわれる時代です。 中生代は、2億5000万年前〜2億1000万年前の3畳紀、2億1000万年前〜1億4000万年前のジュラ紀、1億4000万年前〜6500万年前の白亜紀の3つの時代に分けられています。 まあ、難しい分類はともかく、この中生代は、約1億8000万年もの長い間続きました。 この長〜い中生代は“爬虫類の時代”とも呼ばれ、陸上には恐竜、海には首長竜、空には翼竜と、地球いたるところで爬虫類が繁栄していたのです。 もう少し簡単に言ってしまえば、ざっと今から≪1〜2億年前の生物≫であるということです。 でもまあ、こんなことは今や小学生でも知っています。 でも、もう一度じっくり考えてみて下さい。 1億年、2億年ですよ。私たち人間が100歳まで長生きして、さらに100人分の人生を特別に神様から与えられた!としましょう。 それでも“1万年”なのです。 “1億年”というのは、そのさらに1万倍! この長さは、解っているようで解らない。考えれば考えるほど想像を絶する期間なのです。

・宇宙
 次に宇宙ですが…。その広がりは約100〜150億光年であるとされています。 『光年』というのは御存じのように、1秒間に30万km(地球7周り半)進む光が1年間もかかる距離です。 ジェット機が秒速300m、スペースシャトルでも秒速5kmしか進みませんから、光がどれだけ速いかが分かることでしょう。 この光の速さなら、地球から太陽までは500秒、冥王星までは8時間で到達できます。 ところが≪銀河≫となると話がかなり大きくなってきます。 我々の銀河を含めて、宇宙に数ある銀河の大きさは、だいたい10万光年。 そして、この銀河と銀河の平均的な間隔が200〜300万光年とされています。 例えば“我々の銀河”に近い銀河として有名なアンドロメダ銀河(星雲)までの距離が約230万年だそうです。 ちょっとまって下さい…『万光年』? “1万年”というのは先程“恐竜”の所でも出てきましたが、光という超高速でも1万年もの長時間が必要な距離!  ここまでくると、とても想像がつきません。 まさにアンビリーバボーの世界です。 この銀河が数多く集まって≪銀河団≫を、さらに銀河団が数多く集まって≪超銀河団≫を形成しており、 そんな超銀河団が無数に散らばっているのが≪宇宙≫だそうです。 とにかく、いかに地球という星が小さなものであるか、そして、いかに宇宙がとてつもなく広いかということです。

・ちっぽけな人間の悩み
 そんな理屈っぽいことを言わなくても…と感じている人がいたら、やっぱり、その人は全くまだ何も解っていない人でしょう。 悩んだとき、困ったとき、悲しいときは、目の前の現実からなかなか抜け切れないものです。 しかし、ちょっと目をそらせて発想を転換する。 そして、「恐竜の歴史」や「宇宙の広さ」と比べると、【小さな地球】に住んでいる【短い寿命の人間】の悩みなんて大したことはない…と気付けるはずです。 これが、いわゆる“一つの悟りの境地”ではないでしょうか。

参考図書:「図解雑学 宇宙論」二間瀬敏史
投稿:ロータリーの友 2002 Vol.50 No.5 「恐竜と宇宙」

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